実査日: 2026-09-01 / 更新: 2026-09-01

自動売買の実績ブログを読むときの統計チェックリスト

自動売買の実績を、記録種別・標本・選択手順・含み損・コストの5項目から読む。

結論

自動売買の実績は、損益の大きさより先に、記録種別・標本・選択手順・含み損・コストの5点を確認する。これは特定の発信者を採点するものではなく、数字の前提を同じ順番で読むためのチェックリストである。

今日の疑問

若手研究者のイラスト
若手研究者
損益グラフがあれば、実績の条件まで分かりますか?
博士のイラスト
博士
まずバックテストと実口座の記録を分け、期間・注文条件・約定の扱いも別の記録として読みます。
若手研究者のイラスト
若手研究者
t値が書かれていれば、標本数は見なくてもよいですか?
博士のイラスト
博士
t値は期間、標本数、1標本の単位と組み合わせて、はじめて解釈できます。
若手研究者のイラスト
若手研究者
最も良かった設定だけが載っている場合は、何を確認しますか?
博士のイラスト
博士
比較した候補数と選び方、多重比較の補正、別期間での確認という選択手順まで確かめる必要がありますね。

1. バックテストと実口座が分離されているか

バックテストは過去データと実装した約定規則の結果で、実口座は実際の注文・約定・失効・資金制約を含む記録である。同じ「実績」という欄へ混ぜず、少なくとも次を分けて読む。

当サイトの複数ペア分散の検証では、「全コスト後」としていたP&Lにbid/ask履歴と注文失効の再現がなかったため、その表現を訂正した。記録の種類だけでなく、実装した条件まで分ける必要がある例である。

2. t値とサンプル数が明示されているか

t値だけでは、どれだけの観測から計算したかが分からない。期間、n、1標本が取引・日・週のどれか、自己相関をどう扱ったかを一緒に確認する。すべての検証へ共通する単一の基準値を置くのではなく、標本の作り方に沿って読む。

仲値ゴトー日検証では、2026年の158営業日を同じ時間帯・同じ1分足で比較し、t値は0.05〜0.34だった。結論も158営業日の標本範囲に限定した。数値と標本の説明が対になっているかを見る例である。

3. 最良結果だけを見せていないか

候補を多数試すほど、偶然に良い値が含まれやすい。次の情報があれば選択過程を追いやすい。

三すくみ検証では、11三角形から最良を選んだ後の多重比較補正p値は0.62、61サイクルから選ぶ場合は0.996だった。候補の中の最大値だけでなく、選択を含めた分布で読む例になる。別の60バリアント比較でも、最大値を選ぶ行為自体を過剰適合の要因として記録した。

4. 含み損と実現益が分離されているか

実現益だけが積み上がる表示では、未決済建玉の含み損と必要資金が見えにくい。実現損益、含み損益、合計損益、最大ドローダウン、維持率を別々に確認する。

複数ペア分散の検証では、累積確定益を除いた反実仮想が130日中49日で維持率100%を下回る一方、実際の最小維持率は139.0%だった。含み損が最も悪化した5日間を確定益が覆った割合は8.13%で、実現益だけを資金設計の前提にしないと整理した。

5. スプレッドとスワップを含むコストか

少なくともスプレッド、スワップ、手数料、滑り、注文失効・未約定の扱いを確認する。固定した中央値だけでは、時間帯によるスプレッド拡大を取りこぼす場合がある。長く保有する方式では、入口のスプレッドより日々のスワップ差が大きくなることもある。

トラリピのコスト構造では、AUD/NZD・1万通貨・40日保有をそろえ、入口のスプレッド費と40日分のスワップ取り分を並べた。スワップの符号・日数・通貨単位はスワップ取り分の実測比較で確認できる。

保存用チェック表

観点確認する記載
記録種別バックテスト・ペーパー運用・実口座の区別
標本期間・n・1標本の単位
選択候補数・選択基準・多重比較・別期間確認
損失実現損益・含み損益・最大ドローダウン・維持率
コストスプレッド・スワップ・手数料・滑り・注文失効
若手研究者のイラスト
若手研究者
5項目の一部が書かれていないときは、記事全体を否定するのですか?
博士のイラスト
博士
いいえ。書かれている条件を残し、記載の範囲だけを評価する読み方になります。
若手研究者のイラスト
若手研究者
異なるブログや検証結果も、この順番なら比較しやすくなりますか?
博士のイラスト
博士
条件を同じ欄へ整理できるので、損益額だけでなく前提を同じ順番で見直せるという利点があります。

より詳しい開示方針は、当サイトの検証方法にまとめている。

実査日・出典・免責

実査日: 2026-09-01。出典: source_reports/cost_sensitivity_2026-01-05_2026-07-03.mdsource_reports/multipair_trap_2026-08-12.mdsource_reports/multipair_trap_audit_codex_2026-08-12.mdsource_reports/fx_alt_edges_2026-08-13.mdsource_reports/sukumi_verification_2026-08-11.md。各項目は、当サイトで行った検証と訂正記録を一般的な読み方へ整理した。

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